チャイムの音が鳴り終わったと同時に玄関が開いた。
私服姿の先生が立っている。
"ドキッ"と胸が高鳴る。
「ゴメン…な…。急に呼び出して…」
「い、いいえ…」
私は首を左右に振った。
んっ?
何か先生の様子がおかしい…。
電話の時には気付かなかったけど…凄くしんどそう。
「先生?体調が悪いんですか?」
「あ…うん…風邪ひいちゃって…」
先生はそう言うと、その場に崩れるように座り込んでしまった。
「ちょ…せっ、先生!」
私は急いで靴を脱いで先生の傍に言った。
"ハァハァ"としんどそうに息をしてる先生。
額に手を乗せた。
「凄い熱」
私は無我夢中で先生を抱き起こし、体を支えながら寝室に連れて行きベッドに寝かせた。



