首を傾げて心配そうな顔をする姫。 そんな姫を見て、彗は少し唇を噛み締めた。 そして、少し息を吸い込んだ。 「命日なんだ」 その言葉にその場にいた者全員が彗の方をいっせいに向いた。 それに溜め息を漏らす彗。 「向くなよ」 「そうでしたか…ゴメンなさい」 申し訳なさそうに姫は謝った。 追求してはいけない事を言わせてしまったと思ったから。