静かに近付いてくる人影があった。 その者は顔、首、腕いたる所が包帯で巻かれていた。 王子の近くに来てしゃがみ込む。 「……」 けど、何も喋らない。 「雀」 そう呼ばれて手を差し出しその手を受け取り王子は立ち上がった。 「ほら。心配して捜しに来てるでしょボディーガードが」 「ゴメン…雀」 「…仕事出来た」 静かにそう言った。 王子はそれを聞いて小さく溜め息。