「王子兄ィの奥さんです」 「桜 千景と申します。この度は、夫が迷惑をお掛けして…」 丁寧な口調で喋りだした。 キレたら怖いが普段は良い人のようです。 「あれ?何してんの」 その時、レンが寮から出てきた。 今迄部屋で寝ていて騒がしさに起きてきた。 レンの姿を見て千景がレンに抱きついた。 「レンー!元気にしてた?」 「何でいんの。姉貴」 苦しそうな顔をしながらレンは言った。 そして、最後に言ったフレーズ。 「…姉?」 「そ。俺の姉貴。旧姓、明日音 千景」