stage27 君を好きになったから









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言いたい事があると言ってPDは口篭った。


本当に言って真白の為になるのか。


言ってしまったら何かが崩壊してしまうのではないか。


色々な不安が脳裏を過ぎる。


でも、言わなければ状況は変わらない。


「約束なんてもう良いから自分の体調を考えて下さい」


そう言った瞬間、PDの姿と姫の姿が重なって見えた。


思わず目を擦って再び見るが当然の事ながら姫はいるはずない。


だけど、姫が一瞬見えた。


紫の瞳。


赤のメッシュ。


薄い茶色の髪。