気絶した男達を冷たい眼差しで見つめた。


「俺はもういないんだ」


それと同時に寂しそうに見えた。


そして、姫達の方を見る。


「君達には迷惑かけたね」

「何で味方を倒したんだ。拳銃まで見せて」


助けてはもらったが真白は少年を信用していない。


味方を倒した事で更に信用が出来ない。


「この拳銃はオモチャ」


撃って見せると紙ふぶきなどが出て来た。


偽物である証拠。


「俺はボスなんかになりたくなかった。だから、ファミリーを壊滅させてくれたあの人には感謝してるんだ」


壊滅させたのは学園長。


真白と真冬が平穏に暮らせる為に。


「頼まれたんだ。君達を護ってくれと」

「頼まれた?」

「君のおかあさんに」


そう言うと少年は姫の方を見た。


視線は髪へと行く。


「髪…短くなっちゃったな」

「平気ですよ。揃えれば綺麗に整いますし」