stage22 甘く儚い恋をした









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真白と出会って数日が経過した。


だが、連絡はなく会えてはいない。


母親と名乗った女性は遊んで下さいと言っていたのに。


「何を悩んでいるの?」

「王子兄ィには関係ない事です」


ソファーの上で何かを悩んでいた姫に王子は話しかけたが姫は素っ気無い。


哀しそうな顔をしている王子。


その時、王子のケータイが突然鳴り出した。


発信者を見てかすかに微笑む。


「如何した?うん、判ってるから。千景」

「千景?」

「忘れちゃった?明日音千景」


聞き覚えのある苗字。


あの人が思い浮かぶ。


「レンのお姉ちゃん?」