学園長室へ急ぐ二人組。


ドアをノックしてから開いた。


デスクにはパソコンをカチャカチャと操作する学園長がいた。


「持って来ました」

「これで作業が進められます。ありがとう、リズム」

「マスターの為ですから」


微笑みながらリズムは嬉しそうに言う。


それを見て学園長も微笑む。


キティは兄が幸せな姿が大好きだから笑顔になる。


「あの、これって何のディスク何ですか?」

「かつて出会ったある少年の情報、ですかね」


その表情は妙に重く切なげなものだった。


今まで見た事がない、そんな顔。


それにはリズムとキティは心配そうな顔をした。


「大丈夫ですよ。二人共心配しないで下さい」


微笑んでいるけど何処か微笑んでいない。


目が笑っていない。


その意味は何だろう。


二人には判らなかった。