凪斗はそんなクラウンをジロジロ見始めた。


クラウンも突然なので不思議そうにしている。


「何処かで見た事ある感じがするなぁ~」

「それって何処ですか?」


出会っていたとしたら、創り主にも出会っていたはず。


そう考えた姫は少し焦っていた。


「ゴメンネ。ひーちゃん、気のせいだったかも」


ガックリと肩をおとした。


そんな姫の姿を見てクラウンが近付く。


「姫様ハ如何シテソノ様ナ顔ヲスル?」

「悲しいから、ですかね」

「カナシイ?俺ニハ理解出来ナイ感情」


記憶を失くしたからかクラウンには感情がない。


一緒に過ごしていけば感情が判るはずと寮の皆は言う。


けれど、クラウンには理解出来なかった。