野須平家の闘争から一月が過ぎた今も、私達は闇夜の闘争に明け暮れている。

殺しても殺しても、蛆虫のように湧いて出る人外の屑ども。

奴らはこの渡蘭市を『楽園』と聞きつけて集まってくる。

ここでなら何をしても許されると勘違いして。

どんな殺戮虐殺も許容されると思い違いして。

程度の低い『エゴ』を満たす為に集う。

…冗談じゃない。

そんな連中を闊歩させる為に、儚も私もこの地を掌握した訳じゃない。

ならば何の為に掌握したのかって?

…そんなの…決まってるじゃない…。