廊下にいる人たちがあたしたちをみて騒ぎだし、女の子は黄色い悲鳴をあげる。

男の子が凄いがんみしてくるんだけど……

「あたしの顔に何かついてるのかな…?」

もうめがねもカツラもはずしたからついてるものなんてないと思うけど…

あっ、てか、ヅラとめがねどこいった?!


まぁいいや。


「ちっ…苺李が可愛いすぎるからみてんだっつーの。…みんじゃねぇよ…」


ボソッと優にぃが何かを呟いたけど、あたしには聞こえなかった。



「…やっぱ優翔もシスコンじゃん」



翔にぃがボソッと何かいったけど、また聞こえなかった。



「あ?翔瑚に言われたくねーよ」


「優翔だって同じじゃねぇか」


背の高い二人は背の低いあたしの頭の上で言葉をぶつけあう。




二人はほっとこう。


そうこうしているうちに、あたしの教室の前までついてしまった。



「……」

「……」

「……」


………。


「……あの、さ」