それにしても、なんであたしが取り繕わないといけないんだろ。


(あたしは悪くないもん!)


ほんと、どうしてあたしがママに対して後ろめたい思いしなくちゃいけないのかと思うと、ホント情けなくなった。


学校に紹介されたバイトに行ってるだけだもん。



文句は学校と塔也に言ってよね。




髪ぼさぼさで、寝起きで、だるそうな、不機嫌な塔也の顔が目の前に浮かんだ。


あんたのせいだからね!


と、同時に、照れたような笑顔を浮かべた塔也の顔が脳裏にちらついた。



(……何なのよ)


脳裏の塔也にも、悪態をついた。