それから10年後






「真一くん!これはこっち?」





キャベツを抱え、エプロンをつけたヒメが笑う





「違う違う、それはこっち!」






それからボクたちは結ばれて、今や二人で八百屋を営んでいる




下町の生活も長いので、どうやらヒメはこの雰囲気に混じれるようになった様子


あの妙なお嬢さま空気がなくなったんです




毎日笑顔のヒメと暮らすのは、ハチャメチャで、暖かくて、幸せだった