キャンディ




「何こんなとこで座ってんの。通行人の迷惑になってるんですけど。」


後ろから声がして、そのまま振り返った。




「……慶ちゃん…」


後ろに立っていたのは、慶にぃだった。



「やっと見つけた。まじで探したし」


「な…んで…?」



座ってるあたしの手を引っ張って、立ち上がらせながら慶にぃは言った。

「女の子が、1人で夜道歩いてたら危ないじゃん」



本当にそれが理由なのかはわからないけど、探してくれたことが無性に嬉しくて


慶にぃの顔を見たら無性に安心できて




あたしの目からは、涙が溢れてきた。