「真衣?どしたの?」 玄関には、戸惑った様子の和弥くん。 「…なんか、和弥くんに会いたくなって。」 って冗談半分で言ってみた。 「まじで真衣かわいいなっ」 和弥くんは、そう言ってあたしを家の中に入れてくれた。 「ごめんね。いきなり」 「ううん、嬉しい」 和弥くんがにっこり笑った。 和弥くんは、マンションで一人暮らし。 実家もそんなに遠くはないらしいけど、こっちの方が学校に近いみたい。 「適当に座って?」 「うん」 見渡してみれば、いかにも一人暮らしの男の子って感じの部屋。