「まじうぜー! なんで真衣は普通の名前なのに、俺は貴造なんだよ?」 「時代だよ、時代。4歳も離れてるとそうなるんじゃない?」 半笑いであたしは言った。 「真衣もまいぞうだったら良かったのに。」 貴にぃは拗ねたように言った。 「まいぞうって、埋蔵金じゃないんだからさ!」 今度は慶にぃが爆笑する。 あたし達は、いつもこうやって笑い合ってきた。 周りは、いつも「兄妹なのに仲いいね」って言う。 今ではそれが普通だけど、昔は違った。 「兄妹」って言葉に違和感を感じてた。