キャンディ



――っ!?


「なにっ!いきなり」


タケルから放れて、不審な目でタケルを見る。







「俺の好きなヤツって…真衣だよ」




真剣な顔つきで口を開いたタケルは、まっすぐにあたしを見つめた。






「え……」



全然気づかなかった。




「ごめん。
タケルのこと、友達以上に考えられない。」



いきなり告られてるのに、あたしは自分でも驚くくらい冷静だった。




「今は好きじゃなくていいから。これからでいいから。だから、俺と付き合ってよ。」





「ごめん」



居た堪れなくなって、あたしはカラオケボックスから出ようと立ち上がった。



その腕を、タケルが力強く掴む。