あたし、小崎真衣(オザキ マイ)。


高1です。

子供ではないはず。


「貴にぃのけち!」

「そういうとこが子供なんだよ。」

こんなことを言ってるこの人は、あたしの兄。


名前は――


「また言い合いしてる。年上なんだから落ち着いた対応すれば?


貴造くん」



そう。

貴造(タカゾウ)。


「だから、その名前で呼ぶなっつってんじゃん!!」


「ぷっ」


あたし達の間に入ってきたのは、慶にぃ。

同じくあたしの兄。


名前は慶(ケイ)。