陽ちゃんが、ドアを閉じた。 「亜衣ちゃん、さっきからずっとここにいたんだよ?」 あたしにできることは、立っていることだけ。 誰も何も言わない。 あたしはただ、じっと床を見つめていた。 数十秒の沈黙の後、初めに口を開いたのは翔くんだった。 「亜衣、なんでそんなところにいんの?」