翔くんは、この部屋中の空気を吸ったみたいだった。 「すぅ」って音が聞こえた。 「亜衣。不安にさせてごめん。」 翔くんはあたしに向かって深々と頭を下げた。 あたしは何も言わずに、翔くんの言葉を待つ。 「結論から言うと、亜衣の思っているようなことはない。」