「あぁ、久しぶり!
えっ、今夜ぁ?」

王子がチラリと私の顔を見た

私は首を横に振る

おばさんに言われている
スキャンダルはいけないって

イメージダウンになる女性との関係は許しちゃいけないと

何をしても絶対に阻止しなさいと言われていた

「今夜は無理みたいだ…えっ?
もう下にいるって?」

王子の声と共にインターフォンが鳴った

「マジかよ。今夜は帰れって」
私は居間に行くと、インターフォンの画面を見た

細身の女性が笑顔で手を振っていた

「はい」

私がインターフォンに出る

「誰?
おんな?
新しいのをもう見つけたの?」

インターフォンから女の声が聞こえた

携帯では王子と話をしていた

「マネージャーだよ」

「嘘!
マネージャーが女なんてありえない」

「はあ?
女だっていいだろう
仕事から帰ってきたんだ
マネージャーがいたっていいだろ?
今日は帰れよ」