「あーぁ。巧先生、辞めちゃったねぇ」 隣にいた友達の洋子が、ため息をつく。 あたしは、彼女の顔を見て・・・そっと微笑んだ。 「なんで笑ってんのよ?!亜姫?!」 「いやいや、ごめん!! 洋子がそんなに桐谷先生を好きだとは思ってなかったから」 巧が、学校を辞めた。 土井さん・・・真知子は、あの写真を校長に手渡したらしい。 でも、教育委員会までは流れなかったから、そんなに大事にはならなかった。