亜姫の声は、いつもよりも頼りなく聞こえた。 か細い声。 今にも消えて無くなってしまいそうだ。 「・・・俺、決めたから。 教師なんて、やろうと思えばいつでもやれるんだよ」 俺の言葉に、ようやく亜姫が顔を上げた。 俺は立ち上がって、亜姫に歩み寄る。 そして、亜姫の目の前でひざをついた。 亜姫が、そんな俺を見る。 俺は、亜姫の首元に、手を伸ばした。 そしてそのまま、彼女を抱きしめる。