玄関のチャイムが鳴った。 俺はゆっくりと玄関の扉を開ける。 「・・・亜姫」 目の前にいたのは、亜姫だった。 今日は髪を結んでいない。 彼女は顔を俯かせたままだった。 「中入れよ」 こくりと頷き、玄関口で靴を脱ぐ。 居間に入ってきた亜姫は、いつもと同じように、ソファに座った。 「飲み物、なにがいい??」