あちぃ。 そう小さく、不満を漏らす。 俺は持っていたハンカチで、額の汗をぬぐった。 今年の春の暑さは異常だ。 夏並みに暑い。 これが、地球温暖化か。 地球よ、せめて俺が生きている間は大丈夫でいてくれ。 春の太陽は、そんな俺の願いを聞いているのかいないのか、アスファルトをジリジリと照りつける。 ついでに俺のつむじも。