俺は時計を見る。 午後9時半。 いくらなんでも、中学二年生がこの時間に外にいて善いわけがない。 「お前、そろそろ帰れよ。 親も心配してんぞ」 俺は、机の上に置かれたカップに手を伸ばす。 そして中の炭酸を口に流し込んだ。 「大丈夫だよ。 友達の家、泊まってくるって言ったし」 「え」 すべての動きが止まる。 斜めにしていたせいで、コップから炭酸が零れ落ちた。