{ママが壊れた。夕飯よろしく}
それだけを打つと、送信ボタンを押した。
ママは泣き疲れたのか、テーブルに顔をおしつけて眠ってしまった。
もう・・・。
あたしはため息をつきながら、タオルケットをとりに、ママの寝室へ行った。
リビングに戻り、持ってきたタオルケットをママにかけていると、
ブーブー
あたしのケータイが震えた。
{了解。オムライスもってくね}
みぃねぇからだった。
オムライスを持ってきてくれるらしいから、夕飯の心配はない。
そのことを確認すると、あたしは電話帳を開いた。
そして、ある人の名前を押し、通話ボタンを押した。
ぷるるるるる。ぷるるるるる
コールがガチャっと切れ、あいての声がする
「もしもし」
「あっ、お父さん。凛だけど。」
そう、電話の相手はお父さん。
「なんだ、凛か。また沙耶のことか・・・」
「うん。お父さん連絡しなかったでしょ?」
「あぁ。忙しくてな。」
「ママ壊れてるよ」
「沙耶のやつまたか・・・。ま、今夜あたり電話するよ。」
「分かった。よろしくね。」
「あぁ」
そういうと電話がきれた。


