幼なじみ
「剣士」

机に座ってケータイいじってる剣士に笑顔で声をかけた。

「おぅ。悠姫、今日遅かったじゃん。」



ケータイをしまいながらあたしの席まできた。


「ん。ちょっとだるくて……。でも大丈夫だから。」

ムリに笑ったせいで声が上擦った。



「ダメになったらすぐ言えよ…。」



「ん、わかった。」



あたしと剣士はいわゆる
”幼なじみ“なんだ。



いつも傍にいて、あたしのコトを1番分かってくれてるのが剣士。


あたし達は、付き合ってるんだ。クラス公認の…ね。


「…はぁ……。ダメかも」


3時間目が終わって机に伏せていたら剣士がきた。



「……やっぱ帰ったほうがよくね?俺も一緒に帰るから…。」



心配そうに頭を撫でて顔を覗き込んできた。


「悠姫ちゃん、今日はゆっくり休んできなよ。ノート録っといてあげるから。」


親友の夏奈が今の会話を聞いて、鞄を取って来てくれた。



「……うん。帰る。」


「保健室で待ってろよ。」


「うん。」


あたしは夏奈に連れられて保健室に行った。