恭一は、やっぱり他の男とはどこか違って

上手く言葉に出来ないけど、暖かい。


「結局のろけでしょー」

「は、違うし」


のろけとか…違うし。

どこをどう考えたらそうなるわけ?


「何ーっ!?もうくっついちゃいなよ!」

「いや、だって…」


恭一がああ言ってくれても、やっぱり怖くて。

あたしは恭一を試してるんだ。

いつまで好いてくれるか。

どこまで好いてくれるか。

不安でしょうがないんだよ…。

もう、裏切られたくない。


「あ、集合っぽい。
 あたし行ってくるね」

「いってらっしゃい」


柚姫を見送って椅子に深く腰掛ける。

今はグラウンドで体育祭の練習中。

…あたしは見学だけど。

外人の血が多いせいか、それともただの体質か

日光苦手なんだよね。

だから暑いのも嫌いなんだ。

昨日頑張ったら倒れたし。

今日からは大人しく見学して、当日は救護係になった。