「…そりゃこんな髪色してたらね」


地毛の金髪を摘まむ。

ま、今は特に言って来ないからいいけど。

中学のときとかうざかったなぁ…。

――でも、アイツと出逢ったのも…


「亜香梨ちゃーん、ちょっといいー?」

「はーい。んじゃ、5ページ目まで進めといてよね」

「「5!?!?」」


2人を放置して、スタッフルームを出る。

手招きしてる店長のところに行くと、小さなお客様がいた。


「この犬の説明、お願いできるかな?」

「はい、えっと――…」


ちらりと犬種を確認して、そのお客様に向き直った。


「――っ?!」