「「「え、」」」


手を離して絵里奈を見る。

絵里奈は穏やかに微笑んでいた。

そして…


「恭ちゃんってば亜香梨さんにべた惚れだねっ★
 恥ずかしーい!」

「「…」」


ピシッと固まる、あたしと恭一。

だって、だって…え、


「恭ちゃんがそこまで好きになる人いないと思ってた!
 誰にでもツンツンしてるし!
 けど安心したぁー!
 亜香梨さんならいいお嫁さんにもなれそうだしねっ★
 じゃあえりは帰るねー!
 バイバイっ★」


絵里奈は最後に爆弾を落として去っていった。

まるで、突風みたいに。

真っ赤になった恭一を見て…笑った。