―キーンコーンカーンコーン♪

4限終わりの鐘が鳴る。

それと同時に恭一が起きた。

生徒たちが立ち上がって礼をする。

あたしも適当にして、隣を見た。


「ふぁ〜〜〜…!
 はよ、亜香梨!」

「…おはよ」


何でお昼ちょうどに起きれるんだ…。

呆れつつ、少し笑う。

こういうとこも好きだし。

鞄からお弁当を取り出して席を立った。


「やっと終わったね〜!
 もうお腹ペコペコだよ〜」


お腹を擦って笑う柚姫。

あとは恭一だけ。


「恭一、早く」

「おう!…あ?」


鞄をごそごそする恭一。

何やってんだろ??


「弁当…ねぇし」

「は?てか今日、お弁当なんだ?」


いつも購買なのに…珍しい。


「ん、あぁ…どうすっかなぁ」

「お金は?いつも持ってるじゃん!」

「今金欠なんだよ…」


柚姫と恭一が近づいて話す。

…近くないですか。


「貸そうか?」

「は!?いやいや…亜香梨から金なんて借りれねぇよ!」