「このΧを〜…」


公式を写しながら考える。

あたしは恭一が好きなのかな?

男なんてもう信じないって誓ったのに?

そんな風に思っても、隣で寝る恭一を見れば頬が緩む。

――好き

そうだ、あたしはよく知ってる。

心がどれだけ移ろいやすいかを。


【恭一が好き】


それだけのメールを柚姫に送る。

まぁ一応?友だちだし。

柚姫ならきっと…


【にょーッ!(●′∀`人′∀`●)
 マシ"と"すカゝァ?!
 応援するにょ☆】


やっぱりあの時と同じセリフ。

よし…がんばろッ。

それにしても、相変わらず寝顔可愛い…。

―きゅんッ

あ、今きゅんってきたッ。

だって恭一笑ったんだよッ!

…って、何かバカっぽい…?

でもこれが恋なんだよね…。

一喜一憂して、笑ったり悲しんだり…。

やっぱ恋するのはいいことなんだよね。

自分に素直になれる。


「……り」

「?」


今、恭一何か言った?