麗らかな昼下がり…。


「亜ー香梨ー♪」


…このうざい不良のせいで崩される。

後ろから回された腕をつねる。


「ぃだだだだッ!!!!」

「触るなうじ虫消え失せろ」

「…亜香梨〜、さすがにそれは酷くない??」

「別に」


あたしがつねったとこを擦りながら、前に座ってくる。

せっかくの屋上ランチが台無し…。

眉間にシワを寄せて、サンドイッチを一口食べる。


「あ、今日はパン?
 昨日は弁当だったよな」

「……」


視界に入れないように横を向く。


「…ぁ」


いちごみるく買うの忘れた…っ。

あ、似合わないとか言わないでよね!

好きなんだから仕方ないじゃん。


「あッ!!」

「…うざー…」


アイツの叫び声に、さらにシワを寄せる。


「亜香梨いちごみるく無くね?!
 俺買ってくるな!」


そう言ってすぐ屋上から出ていく。


「はぁー……」

「アハハ♪なつかれてるねぇ」

「うざいだけだし」