「最後の…曲?」

「そう…。司のね。」

「え!?蓮上司…の曲…?」

「この曲は司が作った最後の曲なの。」

「…。」



だからか…
だからあんな風に切なげに…




「司が死んじゃった後に出てきたの。この曲。
司が出発する前に書いたみたいでね。
司のピアノに置いてあって。
私、司の部屋には司がいるときしか入らなかったから…
気付かなかったの。」

「そう…だったんだ…。」


言葉に詰まる。
何も良い言葉が浮かんでこなくて妙に焦る。

それでも言葉を続ける紀紗。