愛した名前



私がこんなに心が弱くなかったら、寂しさなんかであきらのところなんて行ったりしなかったのに。


「あきら・・・ごめんね、本当にごめんなさい・・・」


私はあきらに謝る。


期待させて、けいの温もりを知って、その期待を裏切った。


今考えると・・・私、本当に嫌なやつだよね・・・。


『・・・どうして、さきが謝るの?俺は、さきを恨んでなんかないよ・・・』


電話のむこうであきらが言った。


こんな最低な私を恨んでないの?


どうして・・・?