孤高の狼に捧ぐ恋唄



私たちは軽食と飲み物を頼んだ。



外の雨の勢いとは裏腹に、私たちの会話は、ポツリポツリと途切れ途切れだった。



話し掛けるのは私ばかりだったけど、月が応えてくれるのはとても嬉しかった。



月はあまり自分のことは教えてくれなかった。



かろうじてわかったのは、名前、年齢、それから、今は高校には通っていないということくらいだった。