『……いや、とにかく来てくれ……』



マスターの悲痛な言葉に、私は自分の胸騒ぎが正しいことを痛感した。



マスターに場所をきくと、電話を切った。


一旦家へ入り、質問を投げかけてくる両親の言葉に適当な返事をして、一目散に駆け出していく。







ついた先は病院だった。






中へ入り、受付で目的の場所をきき、今にも走り出しそうなくらいの勢いで歩く。



目的の場所は奥まった廊下の先、暗がりの中にあった。



キィ──


ドアの軋みとともに、私の心も軋んだ気がした。



真っ白な空間の中、ぽつんとマスターが佇んでいた。