孤高の狼に捧ぐ恋唄



そばにいて、私を守って。

そう言えば、きっと月は私のそばにいてくれるに違いなかった。



でも、憎しみを乗り越え、人と関わりを持とうとし始めた月の行く手を阻んじゃいけない、と思った。



だから私は、月を見つめて言った。



「いつでも……来てね?」



私、待ってるから。



言葉には出せないけど、ずっと、何時までも待ってるから。



だから。



「行ってらっしゃい……」



涙は見せないよ。



困る月は見たくないから。



心配させたくないから。