病室を、無言の空気が支配していた。



沈黙の中、亜龍がニヤッと笑った。


月を見て一言。


「憎いィ?」



自分のことが憎いかと言いたいのだろうか。



私は月の顔色を窺ったが、薄暗がりでよく見えない。



月はゆっくりと口を開いた。



「……憎いのは、おまえだろ」