ここでもし、私が月のそばから居なくなったら、月は『自分が守れなかったから』って責めるよね……? ねぇ、でも、私…… 「でも、私が亜龍にあんな風にされなければ、月は刺されたりしなかったんです……」 絞り出すように呟いた私に、マスターは悲しく微笑んだ。 「でも、月の『守りたい』って気持ちは、何よりも尊いものだと思うよ…… 例え自分を犠牲にしても、明日香ちゃんを『守りたい』って気持ちに、応えてあげて欲しいんだ」 月が胸をはって生きれるように……とマスターは力強く言った。