小さく身震いしたのが、マスターに気付かれたようで。 「やっぱり、やめとこうか。 傷が治ったら……」 そう言ったマスターを、私は押し止めた。 「続けて下さい。 私は大丈夫ですから」 強く背筋を伸ばした私に、マスターは深く息をして言った。 「わかった」 そして、ゆっくりと話始めた。