孤高の狼に捧ぐ恋唄



強く握り締めた手が、かすかに握り返された。



私の全神経が、ひとつの動きも見逃すまいと、一気に月へ向かう。



そして再び、月の手を強く握り締めると、今度は確かに握り返された。



「月……!」



私の呼びかけに、月がピクリと反応した。



「月……!」



もう一度。



「月……」



月がゆっくりと目を開き、私の名前を口にした。



「明日香……?」