記憶を頼りに月の元へ向かう。 相変わらず『面会謝絶』のプレートが下がっていたが、私はそっとドアを開けた。 中には、付きっきりで月の様子を見ていたらしいマスターが、憔悴した顔で椅子に座り込んでいた。 私に気付くと、マスターは立ち上がり、 「ちょっと出てくるからお願い出来る?」 と言った。 私が頷くと、 「ちょっと時間かかるかも」 一旦家に戻るから、と言って出て行った。