孤高の狼に捧ぐ恋唄



羽生さんは私を気遣いながら、ベッドのそばの椅子に腰掛けた。



「……こんな事になるだろうとわかっていたのに、すまない」



羽生さんは私に頭を下げた。



「月は、無事なの?」



私の力無い問い掛けに、羽生さんは複雑な顔をして微笑んだ。