人が溢れかえる廊下。 その先は春香の部屋だった。 モニターを切り替えながら彰人の姿を探した。 そして俺の指は装置のボタンの上で震えた。 ベッドの上に横たわる春香。 そのベッドに跪き春香の手を握りしめ肩を震わせる彰人。 春香の部屋には二人しかいない。 何があったんだ? 今、この屋敷に人が集まる理由はなんだ? 頭の中は最悪な事ばかりが浮かんでいた。 否定しても否定しても浮かぶのは一つしかなかったんだ。