「私は旦那様と彰人さん、そしてマツを恨んだの。」


瞳を閉じると今でも旦那様の笑顔を思い出すことが出来る。


彰人さんの凛とした姿も、涼しげな笑顔も。


彼らの苦しみを知らず一度でも彼らの深い愛情を疑い恨んだ私を私はずっと許すことは出来ないだろう。



真実を知ったのは私が竜一の妻となった日だった。