紺色の海、緋色の空

「あそこに何があるの?」

「さあ」

僕は曖昧に首を振った。

「確かあそこも広場になっていて、エリザベス女王の宮殿とかに繋がっているんじゃなかったかな」

「宮殿?」

「そう。たぶん」

と僕はどうにも煮え切らない返事ばかりを繰り返した。

そもそも僕の知識など、所詮飛行機の中で読んだ情報誌程度しかないのだ。

それなのに、シロナは何かを見つけては僕に質問を投げつけた。僕が曖昧に答えると、小首を傾げて知りたがった。聞いて分からなければ見に行きたがった。僕は小さくため息をこぼして続けた。

「行ってみる?」

「いいの?」

「いいけど」

……捜し物は?

そう言いかけた僕の腕を取り、シロナはさっさと歩き出した。