え!?

「ちょ、ちょっと待って!?」

そんないきなり言われてもっ。

「そ、そうですよ!」

なぜか湯月くんも一緒になって達郎兄ちゃんにすがりついた。

「2人とも面白いリアクションするなぁ」

達郎兄ちゃんは、意地の悪い笑みを浮かべた。

「ま、すぐに返事ってのはムリだよな」

…完全に楽しんでる。

「湯月くん、カホには後で必ず返事をさせる。それでいいかい?」

「は、はい!」

湯月くんは声のソレと同じ勢いで立ち上がった。

「よ、よろしくお願いします!」

湯月くんは深々とお辞儀すると、今日一番の真っ赤な顔で公園から走り去っていった。

「緊張の限界が来てこの場にいられなくなったか」

「当たり前でしょ」

あたしは達郎兄ちゃんをにらみつけた。

「なにを怒ってるんだ」

「そりゃ怒るわよ」

あたしと湯月くんのことをなんで達郎兄ちゃんが仕切るのだ。

「しかたない。お前らがもどかしくて、つい口が出たんだ」