ふんふん?
「それなのにこの手紙にはそれがない」
「ということは?」
「この出題者は素人だ。カホに悪意があるかは怪しい」
「悪意はあると思うんだけど」
あたしは左手を眺めた。
「で、どうするの兄ちゃん。このまま手紙を放っておくの?」
達郎兄ちゃんは問い掛けにしばらく沈黙した後
「カホ、手紙が届いた日は学校で何があった?」
と訊いてきた。
「そう言われても…」
「なんでもいい、思い出してみてくれ」
あたしはしばらく考え込んだ。
たしか1通目が下駄箱に入ってた日は…。
記憶からあることが浮かんだ。
「確か、1通目が入ってた日は卒業式の練習の初日だった」
「2通目は?」
「2回目の練習があった日だったよ」
「じゃあ、3通目と4通目も?」
「うん。手紙が入ってたのは卒業式の練習の日だった」
あたしがそこまで話すと達郎兄ちゃんは唇を尖らせて無言で歩き続けた。
「それなのにこの手紙にはそれがない」
「ということは?」
「この出題者は素人だ。カホに悪意があるかは怪しい」
「悪意はあると思うんだけど」
あたしは左手を眺めた。
「で、どうするの兄ちゃん。このまま手紙を放っておくの?」
達郎兄ちゃんは問い掛けにしばらく沈黙した後
「カホ、手紙が届いた日は学校で何があった?」
と訊いてきた。
「そう言われても…」
「なんでもいい、思い出してみてくれ」
あたしはしばらく考え込んだ。
たしか1通目が下駄箱に入ってた日は…。
記憶からあることが浮かんだ。
「確か、1通目が入ってた日は卒業式の練習の初日だった」
「2通目は?」
「2回目の練習があった日だったよ」
「じゃあ、3通目と4通目も?」
「うん。手紙が入ってたのは卒業式の練習の日だった」
あたしがそこまで話すと達郎兄ちゃんは唇を尖らせて無言で歩き続けた。


